ムーラン(林)です。

帰宅途中、地下鉄に乗った時の出来事。

そこは東山線との乗り換えの駅でいつも人の乗り降りが多い。

扉が開いた瞬間、赤ちゃんのギャン泣きが聞こえた。

私はあまり気にするでもなく乗り込んだら、ちょうどその目の前に若いお母さんと、双子の赤ちゃんが。双子用ベビーカーを横に置いて、お母さんは座っていた。1人はグッスリ寝ていて、抱っこ紐でお母さんに抱かれていた。で、もう1人がギャン泣きしていたのである。

おかあさんはそのギャン泣きの子を片手で抱えながら、大荷物のバックの中をゴソゴソとしていた。見るとミルクを作ろうとしているみたい。私は何も考えず「大丈夫?この子を抱っこしてあげようか」と言ったら、嬉しそうに「ありがとうございます」と言って抱かせてくれた。赤ちゃんも少しの間泣き止んだ。

両手の空いた彼女は手際よくミルクを作り、無事泣いていた赤ちゃんに。よかったよかった。

その車内は結構混んでいた。いつから彼女たちが乗っていたのか、いつから赤ちゃんが泣いていたのか私にはわからないが、私が乗るまで誰も声をかけなかったのか?と思った。明らかにあんなに大変そうだったのに。

赤ちゃんを抱きながら、私は怒り半分で周りを見回した。ちょうどその時間は授業終わりの大学生ばかり。しかもたまたま周辺は男子学生が多かった。おばさんは私だけ。

「そうか」と私は納得した。

みんな赤ちゃんの泣き声に嫌がっているそぶりはなかったのだが、多分、どうしてあげたらいいのかわからなかったのだろうな、と。彼らも困っていたのだろうな、と。私が乗り込んで声を掛けてきっとホッとしたのだろうな、と。

私だって若かったら同じだったと思う。半分怒り顔で周辺を睨んだ私は、即座に反省した。

 

きっとあのお母さんも周辺を見回し、「無理もない」と思っていたに違いない。

私が声をかけた時、とても嬉しそうな笑顔だった。

誰もが自分と同じような気持ちで同じように行動すると思っていてはいけない。

いろんな事情や環境があって、いろんな世代の人がいてこその世の中ってことですね。

 

私は「頑張ってね」と若いお母さんに声を掛けて地下鉄を降りた。