6期、古山です。

昨年12月に、長谷川町子の漫画『いじわるばあさん』復刻版が出版されると新聞で見つけ、すかさず全巻予約しました。
正月中に4巻まで読んだけど、当時のままの装丁が嬉しかった。

これは、1966年(昭和41年)から1971年(昭和46年)まで「サンデー毎日」に連載されたもので、当時の世相、政治、経済を反映した内容が面白く、小学生の私は何故か『サザエさん』より興味を持って読んでいました。
実家には、ボロボロになってテープで補修した単行本があり、家族誰もがオチがわかっていても手に取ってしまう不思議な本です。
当時話題になった人や現象、流行のファッションや物が作者の手で丁寧に描かれ、「こんなこと、あった、あった。」と懐かしい。

都知事になるずっと前の青島さんが、実写版ドラマでおばあさんを演じたこともありました。
本の解説を見ると、「核家族化とともに増えつつあった孤独な老人の目で、ブラックユーモアたっぷりに世相を切り取っている」とあります。
時々えげつないほどの意地悪、いたずらをしながら世の中を闊歩するおばあさんは痛快だけど、反対に意地悪されてギャフンとなる時もあり、孤独を感じて落ち込む時もあり…人にちょっかいを出したりするのは、淋しいせいかもしれません。

私がこの漫画が好きなのは、おばあさんの視点が物事の核心をついていて、ズバッと本音を言うから。
予防線を引いて、バリアを張って人と付き合っても、楽しくないし、ちっともその人のことがわからない。
絆・つながりと言いながらも、手袋はめて握手しているのはもどかしい。
そろそろ本音で話しませんか。

漫画と現実の世界は違うところもありますが、これを読むとスッとします。
「将来はこんなおばあさんになりたい。」と家族に言ったら、「今でも充分素質がある。」との返事でした。
やっぱりね。